5年経てば

 生まれて初めてのクライミング。誰でも初めてはある。アダム・オンドラだって平山ユージだって最初はこんなものだったんだろうね。今は小学生だから10歳前後かな? 5年経てば15歳前後、ジャパンカップで優勝してよいお年頃になる。

 元々は5月に設定されていた講座が、そう、コロナ騒ぎで9月に延期になった。でも実際には茅野市での感染1例目は8/28で、現時点最後の9例目(まだ感染経路調査中)は9/8だからこの講座の4日前だよ。なんかヘンなようだけど、いや、これで良いのだ。

 感染症に限らず世の中の危機というのはこうやって乗り越えられていく。何事も慣れなのだよ。クライミングもそう。初めての大フォールは死ぬほど怖くても、慣れてくればロープに足が絡まないことを確認しつつ壁への激突に備えられる。大フォールは気持ち良いという人もいるぐらい。

 しかしこの「慣れ」が事故の遠因になることも当然ある。ある程度長い間クライミングやっていれば「慣れ」に起因する「危なかったあ」という経験あるはず。慣れることで危機を乗り越える術を学ぶのではあるけど「慣れ」は油断にもなる。

 子供相手でケガさせちゃ大変だからビレイも慎重になる。が、いつもの仲間相手だとつい気が緩んで、こんな所じゃあいつは落ちねえだろうとか、八の字間違えることはねえだろうとか、良く言えば信用なんだけど、要するに緩みだね。つまり、「慣れ」で上手くなるけどそれが「緩み」になると危ないよという何とも底の浅いおハナシ。バカらしい結論で申し訳ない。

 ところでコロナに対する「慣れ」と「緩み」ってのは何だろう? 過剰反応せずにインフルとの相対的な距離を正しく保てるのが「慣れ」で、インフルとの致死率の違いを忘れてしまうのが「緩み」かな。